すでにHPなどでお知らせしていますが、昨日の朝、先日孵化したばかりのオオベソオウムガイM62の死亡を確認しました…
残念です。
孵化直後から分かっていましたが、やはり虚弱個体だったようです。
(孵化発表では殻径2.5cmとお伝えしていましたが、死亡後に計測し直すと2cmちょっとしかありませんでした)
頭巾に大きな傷(形成不良?)があり、それでも反応は割としっかりしていたので期待はしていたのですが…
残っていた卵黄も少しずつ吸収していました(ただし通常に比べて速度はかなり遅めでしたが)
私は月曜、火曜と研修旅行に出かけその翌日は休みだったので、日曜日の夕方に撮影したこの写真が最後の一枚となりました。
わずか9日齢(10日間)
記録を見返してみたら、これまでで一番短い飼育期間でした。
短命すぎて右端のM62の棒グラフ(飼育日数)、ほとんど見えていません…
もちろん、もっと長く生きて欲しかった思いはありますが、M62は発生の過程(殻の成長)をこれまでで一番詳しく観察できた個体でした。
個人的な見解ですが、生物は「情報のかたまり」で(この中には「感動」だったり「新知見」なども含まれるわけですが)飼育を通じてその「情報」をできるだけ引き出してやるのが、僕らの役目じゃないかと思っています。
M62は短命に終わりましたが、そういう意味でそれなりに役目を果たしたのではないかとも感じています。
(追記)さきほど確認したところ、M62はメスだと判明しました。
【飼育研究部 森滝丈也】