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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

オオグソクムシのマンカ幼生が脱皮中

去年の8月に生まれたオオグソクムシのマンカ幼生は現在2匹が生存中。

調子は良さそうです。

今朝8:00頃に水槽をのぞいてマンカ幼生1匹の異変に気が付きました。体全体が膨張しています。

どうやら脱皮し始めているようです。

実は、去年の12月と今年の3月にマンカ幼生の脱皮殻を確認していますが、脱皮の瞬間を目撃したことはありません。もしかしたら今回はうまく観察できるかも知れません。

 

オオグソクムシを含む等脚類は、脱皮をする際、初めにからだの後半分を脱ぎ捨て、のちに前半分を脱ぐ習性を持つことが知られています。ところが、過去の脱皮殻から推測すると、どうやらこの時期は半分ずつではなく、一気に全部脱ぎ捨ててしまうようです。今回うまく観察できればこのあたりがはっきりするのですが…

9:00頃水槽を見ると…おぉ!まさに脱皮なう!です。

屈伸を繰り返して柔らかくなった殻を脱ぎ捨てようと懸命。

やはりマンカ幼生は体全体の殻を一度に脱ぎ捨てるようです。頭部の殻がきれいに脱げています。幽体離脱~(笑)

脱皮していない個体(左)と比べてみると、今回の脱皮でひとまわりほどサイズアップした感じです。それにしてもやはり深海生物だからでしょうか、浅海の種類に比べて脱皮の頻度は少なく、成長がかなり遅いように感じます。

脱皮殻。背中側が割れて脱ぐようです。

【飼育研究部 森滝丈也】

 

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