熊野灘の水深300m付近で種類不明のタコが採集されます。
市場ではいくつかの名前で呼ばれていますが、どうやら正式な学名は決まっていない未記載種のようです。ひとまず私は「アカトラ」と呼んでいます。
今は予備水槽で2匹を飼育していますが、今年1月22日に採集した こちらのメス個体が8月31日に産卵しました。鳥羽では初記録です。
水槽の壁面に藤の花のような卵塊を7房産み付けていました。
でも、卵の世話はしていません…
実は、このメスは今年の1~4月に同じサイズのオスと展示水槽で同居させていました。
2月2日には交接も確認しています。メスを優しくハグするオス↓
その後、オスがいなくなり、予備水槽に引っ越し後からずっと単独飼育でした。
もし今回の卵が受精卵なら交接から産卵まで少し間隔があいている感じもしますが、果たしてどうでしょうか…
ひとまず様子を見てみます。
【飼育研究部 森滝丈也】