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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

聖火ランナーへの道のり その1

ロンドンオリンピック、終わってしまいましたね。

でも、鳥羽水族館の魚魚リンピックはまだまだ続いていますよ!

そんな魚魚リンピックに、聖火ランナーとして鷹(ハリスホーク)が出演しています。

今回は、ハリスホークが、聖火ランナーになるまでのお話しをしてみたいと思います。

魚魚リンピック開催が決まった時、ハリスホークに聖火ランナーとして出て欲しいという依頼が来ました。

初めての挑戦です。

会場は今までのアシカショーの会場ではなく、水の回廊で、12時20分のチビッコアシカの新体操の始まりに登場することになりました。

鷹は、アシカショーに出ている空(そら)ちゃんが、ショーをしばらく休ませてもらい、魚魚リンピックの特訓をする事になりました。

のほほんとした性格なので、なんとかなるか、と思ったものの、不安(^_^;)

予定では、鷹が聖火を持って、聖火台へ。聖火台に聖火が灯ったらトレーナーの元へ戻る。

もちろん、聖火は本物の炎ではありません(^_^;)

たったこれだけの事なのですが、今までのショーでは、トレーナーの手から手へ、という動きだったのです。

今回は、聖火台へ飛んで行ってもらわないといけません。他にも課題があります。

まずは聖火台です。

聖火台には、スイッチが入ると布がヒラヒラする機械がセットされ、その手前に止まり木があります。

これが聖火台。右側が鷹の止まり木です。

「鷹が聖火台に止まる。聖火が灯り(布がヒラヒラして)鷹が戻る」のですが

鷹が止まったすぐ近くで布がヒラヒラするので、これは嫌がりそうです。

嫌がるなら、聖火台から飛び立った後に、聖火をつけてもらうか。でも、飛び立った後でも、嫌な物がある場所は嫌がって飛んで行かなくなるかも、と思っていました。

まず、聖火台の止まり木でしばらく慣らした後、聖火を灯した状態で空を近づけてみました。

・・・全く普通です。

続けて、聖火台に止まらせて、スイッチを入り切りして、機械が動いたり切れたりするのも・・・大丈夫です。

全く気にしない様子に安心するやら、拍子抜けするやら(^_^;)

止まり木の反対側からは、こんな感じ。

さて、今度は聖火です。

どんな形の聖火を、どうやって運んでもらうか?

足でつかんで持たせる事も考えましたが、聖火台に止まる時に不安定になるので、とりあえず却下。

では、いつも足に着けている足革の様に足に着けるか?

でも、普通の足革は細くて、飛んでいる時にはほとんど見えません。

それでは目立たないから、大きくすると着ける事が難しい・・・材料も革にするか迷いましたが、

とりあえず、布で作ってみました。

足に、ぐるっと巻いて、スナップボタンで留めます(笑)

この聖火、鷹にあげているオモチャに似ているのです。

空はあまりオモチャに興味を示さない子なのですが、それでも最初はつかんで離さなかったり、クチバシでちぎろうとしたりするので、聖火をオモチャだと思われると、つかまれるかもしれない。

ドキドキしながら、空の目の前に差し出すと・・・無反応(^_^;)

足に巻こうとすると、少し嫌そうでしたが、巻かせてくれ、その後は気にしてません(^O^)

これもクリア!

それから、聖火を付けた空を聖火台へ飛ばす練習が始まりました。

聖火を気にすることなく、聖火台へとちゃんと飛んでくれ、まずまず順調。

聖火は、あまり小さいと目立たないし、大きいと飛ぶのに邪魔になるので、大きさ、重さなどを色々試して、ちょうどいいサイズを探って行きました。

実際に付けて飛んでみないとわからないので、毎日新しい聖火を作り、次の日に試してみる、というのを繰り返し、試作品は10個近くになりました。

色々試した結果、これが一番良い様です。

ハリスホークは慣れやすい鷹だと言われています。

が、空は予想以上に動じず、えらいなぁ、と思わずにいられませんでした。

そんなこんなで、7月14日の本番の日が近づいて来ていました。

練習は順調に行っていたので、後は本番が成功すれば、一安心です。

 

その本番の結果は「その2」で☆

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