ちょうど1ヶ月前、へんな生きもの研究所で飼育中のリプケア(発見例の少ない十文字クラゲの一種)のカサの中に、白いかたまり(矢印)が見つかると書き込みました。
あれ以降も相変わらず出現して、いつの間にか消えている。
これは何なのか?正体はだいたい想像はついていましたが、検鏡してみようと思いつつなかなか白いかたまりは回収できず正体ははっきりしないまま…。
https://aquarium.co.jp/diary/archives/18734
それが今朝、急に思い立ち、回収してみました。
何とか無事回収。
かたまりの大きさはおよそ1mm。
さっそく顕微鏡で観察してみました(すでにポロポロと小さな粒がこぼれ落ちていたのですぐに正体が分かりましたが)
試しにかたまりを崩してみると、卵がどっさり。
どうやらこの白いかたまりは生殖腺の一部(卵塊?)で間違いなさそうです。
卵径を計測してみると、直径34μmほど。
十文字クラゲの仲間の卵はかなり小さいのですが、サイズもほぼ卵径に相当します。
リプケアの生殖腺はカサの中央にありますが、このように生殖腺から卵塊?が落下してカサの内側に留まることが正常なのか、情報が少ないため今のところ不明です。
取り出した卵はしばらくシャーレの中で観察してみます。
リプケアはおそらく雌雄異体でしょうから、まかり間違っても受精(自家受精)なんてしていないでしょう…(たぶん)
【飼育研究部 森滝丈也】