なんだか最近の日記がへんな生きものの話題ばかりで申しわけありません…
ほ乳類ネタは他のスタッフの飼育日記に期待して下さい(笑)。
さて。
前回、オオグソクムシの腹肢の付け根にエボシガイを見つけた!と書き込みましたが、今朝はさらに良い感じの写真が撮れました。
やはりエボシガイです!エボシ好きとしてはテンションが上がりますねぇ。
今まで、オオグソクムシにこんなエボシが付着しているのは見たことがないので、余計に興奮します!
ところで、皆さんはこのエボシガイという生きものをご存知でしょうか?
エボシガイはフジツボに近縁な甲殻類で、ちょうどフジツボに柄がついたような姿をしています。
オニギリ型した殻の間から蔓脚(マンキャク)を出し入れして主に海中のプランクトンを捕まえて餌にしています。
エボシガイの仲間は海中のウキやロープ、ほかの生き物の体表に付着することが知られていますが、種類によって付着対象の生物がある程度決まっているようです。
以前はあまり興味がなかったのですが、最近、この仲間が好きになりまして…
へんな生きもの研究所でも数種類を飼育しています。
へんな生きもの研究所で見られるエボシは…
まず、ダイオウグソクムシに付着するOctolasmis dawsoniという小型種。
体長5㎜ほど(矢印)
このエボシガイも腹肢あたりに付着する場合が多いようですが、この画像の個体はダイオウグソクムシの顎あたりにいます。
そして、最近入館したエボシガイLepas anatifera
コイツはかなり大型で、流木や船などに付着します。柄が長く伸びます。
それから深海性のダルマハダカエボシ。
コイツはプランクトン食ではなく、蔓脚を使って海底の堆積物などをかき集めて食べるようです。
エボシはへんな生きもの研究所以外でも見ることができます。
コイツはイセエビの触角に付着したムラサキハダカエボシ。
四六時中見つめ合っています(笑)
また、イセエビの口の周りにはまた別のエボシガイ類が付着しているのですが、何が棲み分けのカギになっているのか興味があります。
それから、こんなところにも。
オオベソオウムガイのヘソ(殻のくぼみ)に付着する、クルミエボシの仲間?です。
オオベソオウムガイと一緒にニューカレドニアからはるばるやってきました。
そして、最後に紹介するのがエボシガイ大明神…ではなく、ものすごくエボシガイが付着したタカアシガニ…
タカアシガニにはハダカエボシ、ヒメエボシ、エラエボシ(これはエラに寄生するので外からは見えません)などが付着するのですが、こいつは少々付き過ぎです。
モジャモジャして見えます。
ここまでくると、さすがに鬱陶しそうです(笑)