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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

バナナの皮をむく

たびたび話題にしている「バナナムシ(仮称)」はクモガタウミウシの寄生虫(全長およそ2cm)

これまでに知られている内部寄生性ウズムシ類(扁形動物)はこいつらの仲間(フェカンピア科)だけのようで、これまでは甲殻類の寄生虫だと考えられていました。

最近になってウミウシ類に寄生する種類もいることが日本人研究者によって確認されました。このバナナムシもそのひとつに仲間入りするでしょうか。

まだまだ謎の多い生物です。

ホストの体内で成熟すると体から抜け出してコクーン(繭)をつくりはじめ…

コクーンの中で産卵するようです(ムシは死にます)

現在、研究者の力を借りていろいろな角度からバナナムシを調べ始めています。その一環で昨日はコクーンのひとつを開けてみることにしました。

…が、残念ながらコクーンの中に卵は見当たらず。

虫体自体もコクーンの中で黄色いカスになって朽ち果てていました。

かろうじて昔の姿がわかる…

でも、この顆粒、面白いですね。死ぬとドロドロと溶解しそうなものだけど、こいつは細かな細胞塊?になるようですね(50目盛で0.1mm)

コクーンはまだいくつか残っているので、どれかに卵が入っていたら良いのですが。

【飼育研究部 森滝丈也】

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