先日、飼育日記で書き込んだばかりですが…
オウムガイ類の繁殖個体として世界最長飼育記録更新中のP131(2008年4月23日孵化)が、今朝、死亡しました。
残念です。(1689日齢 4年と227日生存)
実は、先週の金曜日にP131の殻口あたりが大きく割れて、軟体部が一部裸出した状態になってしまったのですが、普段通り好物のエビをよく食べて、特に状態に問題はありませんでした(殻は長期飼育のために脆弱になっていました)。
それなのに、おそらく昨晩、裸出した軟体部を他個体にかじられてしまったのです。
今朝、水槽を見たときには、既に虫の息でした。
今までP131が他個体に襲われることはなかったので油断していました。↑ これは孵化後1年経過したころのP131。このころはまだ若くきれいでしたね。懐かしい。
P131に限らないのですが、水族館の飼育生物は博物館でいう「収蔵資料」にあたります。
生きているときに皆さんに見ていただいて楽しんでもらったり、様々な知見をもたらしてくれるだけでなく、死んでも貴重な資料であり続けます。
むしろ、死後の彼らをどう「生かして」いくか?それを探り、示していくことが博物館としての水族館の役割だと私は考えます。
きっと、これからもP131はオウムガイについて私たちに貴重な情報をもたらしてくれるはずです。