当館で飼育しているパラオオウムガイは現在6匹。その中で他のコと少し違う印象の個体がいます。それがこちらの№96です(名前はありません)
当館のオウムガイは個体識別のため殻に番号が振ってあるのですが、このコは他よりも色白なので番号を見なくてもすぐに見分けがつきます。比較のためノーマルな体色の№95と並べてみましたが、どうでしょう?
96なのにシロ…ですね(笑)
色素胞を持たないオウムガイはイカやタコのように刺激に反応して体の色を変えることはありません。№96も生まれた時から色白だったと思われます。おそらく遺伝的な変異でしょう。よく見ると殻の色も少し淡い(模様が茶色ではなく赤っぽい)ように見えます。
来館の折には、是非№96を探してみて下さい。
ところで、野生のオウムガイでも真っ白のアルビノ個体が報告されています。私は写真でしか見たことがないのですが、アルビノ個体は殻も軟体部も全てが真っ白で、神々しいほど。
いつか海を泳ぐアルビノのオウムガイに遭遇したいですね。
【飼育研究部 森滝丈也】