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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

オウムガイのウオジラミ(オス)が見つかりました

寄生虫(パラサイト)を書く前に本体のオウムガイ(ホスト)について書けよ、って話ですが、どちらも好きなのでご容赦下さい(笑)

さて。

先日紹介したパラオオウムガイに寄生する珍しいウオジラミの仲間Anchicaligus nautili アンキカリグス・ナウティリの話題です。

これはメスで、後ろに伸びた2本の尾のようなモノは卵嚢です(腹側から撮影)体長4.5mm

(顕微鏡の視野に収まりきらないので画像合成しています)

メスはオウムガイの軟体部(筋肉)あたりで見つかりますが(矢印)、オウムガイに対してひどい悪さはしないようで、おそらく体表の粘液を少しお裾分けしてもらっている程度のようです。

私はこれまではメスしか見たことがありませんでしたが、あらためて探してみて、今回初めてオスを見つけることができました。

オス(腹側から撮影)体長2.0mm

軟体部にいるメスに対し、オスはオウムガイの殻の表面を這い回っていました。

メスよりもかなり活動的です。

これまでフィリピン産のオウムガイでオスのAnchicaligus が見つからなかったのは、メスよりも活動的なために水族館に到着するまでにオウムガイから離れていったからかもしれません。

フラフラしているのは男の方、これはどの生きものの世界でも同じのようで…(笑)

【飼育研究部 森滝丈也】

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