本日、へんな生きもの研究所にスカシカシパンが入館しました。
その名の通り、透かし(スリット)の入った菓子パンみたいな姿。
これでもウニの仲間です。
某女性タレントがよく話題にしていたので、名前を聞いたことがある方も多いのでは?
それほど珍しいウニではないのですが、へんな生きもの研究所で展示するのは今回が初めて。
さて。
夕方、観察していると、スカシカシパンのスリットに何かがいることに気が付きました。
…これは、もしかしてアイツらじゃ?
はやる気持ちを抑えつつ、スリットを楊子でホジホジしてみると…おぉ!やっぱり。
ダキクモヒトデです。
ダキクモヒトデはスカシカシパンやタコノマクラに共生するクモヒトデの一種。
大型のメスと小型のオスが口と口を合わせて抱き合いながらスカシカシパン(スリット付近)やタコノマクラ(口周辺)に付着するという面白い習性を持ちます。
繁殖に関連した行動のようです。
それにしても…
口を合わせて抱き合って…あぁ、なんて羨ましい生活なのでしょうか(笑)
ずっと実物を見てみたいと思っていたのですが、今回初めて夢が叶いました。
福井県の研究者のデータによると、タコノマクラにおける寄生率は30%、スカシカシパンにおける寄生率は10%ぐらいらしいので、今回1匹だけ入館したスカシカシパンにダキクモヒトデが見つかったのはラッキー!なのかもしれません。
今回見つけた個体はまだかなりサイズが小さいので、ぱっと見では残念ながらほとんどわからないと思います。
へんな生きも研究所で声をかけていただければ、お見せできるかもしれません。