以前、飼育日記でお伝えしましたが、鳥羽湾で採集した珍しいイソギンチャクをへんな生きもの研究所で展示しています。
カイメンと共生するという興味深い生態を持つムシモドキイソギンチャクの一種です。
採集時は結構まとまった数が岩の上に付着していたのですが、徐々に少なくなってまさに風前の灯火…
このムシモドキギンチャクは匍匐するプラヌラ幼生を出します。かわいい。
群体が減少する要因として考えられたのが ①降り積もる堆積物 ②モヤモヤと覆うヒドロ虫…の2点のような気がしました。
そこで、遅ればせながら対策として平置きだった岩を立ててみました。
すると…!
これが効を奏したのか堆積物やヒドロ虫に覆われることが少なくなったようで…結果、カイメンとムシモドキギンチャクは順調に成長し始めたじゃないですか!
下方に伸びる群体がおわかりでしょうか?
思いのほか、成長スピードは速そうです。
また、両種の共生関係はかなり密接らしく、カイメンとムシモドキギンチャクは同調して成長しているようです。
生態がほとんど解明されていない種類なので、今後どのように成長するのか記録を取ると面白そうです。