10月8日から12日までの5日間はICAD(International Cephalopod Awareness Days)、頭足類への関心を高める日になっています。
そこで、今回の飼育日記では9日のNautilus Night(ノーチラス・ナイト)にちなんで、オウムガイの暮らす水深について紹介します。
オウムガイは「昼は深い海にいて、夜になると餌を求めて浅い場所まで上がってくる」と説明されることがあります。確かに、パラオオウムガイは、日中は深い場所にいて、夜になると浅い場所へ移動する行動が報告されています。
ところが最近の研究で、世界各地のオウムガイ類を調べると、どうやらすべてのオウムガイが規則正しく毎晩上下しているわけではないことが分かってきました。種類や生息する海域によって、使う水深や移動の仕方にはかなり違いがあるようなのです。
オウムガイが暮らす深海は、場所によって海底の地形や水温、餌の量も違います。そのため、それぞれの環境に合わせた「暮らし方」があるのかもしれません。
ちなみに、朝夕で規則正しく潜行・浮上するのは、パラオオウムガイとヒロベソオウムガイの2種だけだとされています。
野生のオウムガイは、種類や生息地によって、私たちが想像する以上に複雑な行動をしているようです。
「オウムガイは夜になると浅い海へ来る」。そんな有名な話も、実はまだまだ研究の途中なのです。
【飼育研究部 森滝丈也】






