釣りバカ飼育員つじです。
さて先日釣った真っ赤なイカ(左)↓
地元の釣り人たちはアカイカと呼んでいます。
?ん。
アカイカは外洋性。こんな内湾(鳥羽湾)にはってくるのか?
エンペラ(鰭)の形、外套に対する割合が違うような気がする。
そこで水槽内で観察することに。
水槽に投入した翌日。。お!?
真っ白やん!!そしてキレイ・・・。
ちょっと角度を変えると・・・
第三腕の先っぽだけ赤色でこれまたオシャレ。
どうやら釣った直後は興奮時の色素胞の関係で真っ赤になり、
安静時は体色は白であることがわかりました。
エンペラの形、体色。この時点で9割方同定が出来ました。が、
この後決定的な行動を目撃したのです。
ふと見ると・・・
そのイカが水槽の底にある砂に腕を全て突っ込み、垂直に立っている。
数秒後、砂からイカが離れるとそこには・・・
卵塊ができていたのです。
この産卵方法をとるイカは・・・
そう。「ケンサキイカ」です。
卵を回収してみました。
砂が付いている部分は粘着性が強く、砂底にしっかりと固定されていました。
ひと房の卵嚢に200~400の卵が入っています。
水槽に搬入してからの一連の発見で、
種の同定と、ケンサキイカが産卵のために接岸していることがわかりました。
ケンサキイカの産卵ピークが夏であることもドンぴしゃですね。
ちなみにケンサキイカは「メヒカリイカ型」と「ゴトウイカ型」があるのですが、
今回のはメヒカリイカ型です。(後者はまた釣ったらご紹介しますwww)
釣る→水槽搬入→観察→発見
これができるのは飼育員だけです。
いやあ、飼育員になってよかった。
いや、釣りバカ飼育員で良かった!!!www