2022年6月16日午後3時23分鳥羽水族館で飼育していたセイウチのクウ(メス:17歳)が死亡しました。
クウは双子の赤ちゃんを妊娠しており、今週に入り出産の兆候である摂餌意欲の減退が見られたことから、担当者も出産が近いことを想定し慎重に見守っていました。そんな中、絶食に近い状態が数日続いた為、出産に時間がかかっていると判断し、陣痛促進剤の注射などの処置も行いましたが、残念ながら出産することはできず、クウは昨日の午後3時23分に死亡しました。また、2頭の赤ちゃんも死亡している状態でした。解剖を担当した獣医の所見によると、死因は子宮捻転であると考えられています。
クウは2006年2月に推定0歳で入館し、2006年5月よりオスのポウと「セイウチパフォーマンス笑(ショー)」に出演してきました。コルクを抜く時の「ポン」という音のものまねが得意技で、ポウやトレーナーとの絶妙な掛け合いを披露し、お客さんを楽しませてきました。ここ数年は、ショーには出演せず、繁殖に専念していました。
過去に3度の妊娠・出産を経験しており、2020年に3度目の出産で産まれた「テン」は1歳の誕生日を迎えるまで成長していましたが、昨年死亡しました。
今回4度目の出産への期待は高く、担当者たちも入念な準備で出産に備えていましたが、残念な結果になってしまいました。
[担当者のコメント]『クウは入館後、パフォーマンスの種目を覚えるのもすごく早く、クウとポウ2頭のショーはたくさんのお客さんを楽しませていたのが思い出されます。非常に寂しい気持ちですが、クウが残してくれたセイウチの繁殖についての知見を大切にし、今後のセイウチの飼育、繁殖に活かしていきたいです。今までクウを応援していただき、ありがとうございました。』
6月19日~7月3日の期間、献花台を設置します。
《設置期間》6月19日(日)~7月3日(月)の14日間
《設置場所》Hゾーン前メインストリート
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