器用にサンゴの隙間へ産み付けていきます
産み付けられた卵
サンゴ礁域に生息する大型のイカの仲間コブシメが、館内「コーラルリーフ・ダイビング」ゾーンの水槽で産卵を始めています。
コブシメは奄美諸島以南の熱帯インド~太平洋のサンゴ礁域に生息する大型のイカの仲間で、成長すると胴の長さが50cmほどになります。今回産卵した個体は2012年1月頃に卵から育てたもので、そのうちのメス4匹が12月より成熟し始め、2013年1月25日より産卵を始めました。
メスは卵を腕の先辺りにしっかりと持ち、サンゴの隙間に1個ずつ慎重に生み付けていきます。乳白色をした卵はピンポン球より少し小さな直径2~2.5cmくらいの大きさのため、肉眼でもはっきりと見ることができます。
産卵の様子は開館直後などに見かけることが多いのですが、はっきりとした時間は決まっていません。サンゴの周りを腕を丸めるようにしてウロウロと泳いでいる様子を見かけたら産卵場所を選んでいるポーズです。少し待っていると産み付ける瞬間が見られるかも知れません。ご来館の際は観察してみてくださいね。
生み付けられた卵はこのあと予備水槽に回収して孵化を待ちます。順調に成長すれば約50日後には胴長約1~1.5cmの可愛いコブシメの赤ちゃんが誕生し、その内の数匹を展示する予定にしています。