鳥羽水族館で2009年7月10日に孵化したオウムガイ(個体識別番号№149)が、飼育満6年を経過し7年目に入ります。
このオウムガイは、2014年2月23日にオウムガイ類の繁殖個体における世界最長飼育記録を樹立して以来、その記録を更新し続けています。
オウムガイ類の継続的な孵化についてはこれまでにニューカレドニアのラグーン水族館、ハワイのワイキキ水族館、鳥羽水族館の3館が成功していますが、飼育下で孵化した個体を長期生存させることは未だ困難で、1000日以上の長期飼育に成功しているのは鳥羽水族館だけです。
これまでに鳥羽水族館では2種類のオウムガイ(オウムガイ、オオベソオウムガイ)が1993年から計213個体孵化していますが、1000日以上生存した個体は、オウムガイが5匹、オオベソオウムガイで6匹と少なく、中でもこのオウムガイの2191日(7月10日現在)という記録は突出したもので、非常に貴重です。(その次の個体は1688日)
飼育担当者によるとこの個体は今も元気で週に2回与えるキビナゴやエビにすぐ反応して食べるなど食欲も旺盛ということです。
現在は「古代の海ゾーン」のオウムガイ水槽内の別水槽で飼育展示していていつでもご覧いただくことができます。
※上記の日数は全て日齢で表記しています。
日齢・・・年齢の「年」を「日」に変えたもの。出生からの経過時間を日で表したもの
(【日齢】は孵化日を0日として計算し、【飼育日数】は孵化日を1日目として計算します)。
オウムガイ NO.149 |
性別 : メス / 殻径約 13cm 孵化日 : 2009年7月10日 (鳥羽水族館にて) Cコーナー「古代の海ゾーン」にてご覧いただけます。 |
尚、オウムガイ№149はこのまま順調に経過すれば、今年の9月24日には鳥羽水族館でこれまで飼育した成体も含めた全てのオウムガイの最長飼育記録(2267日)を達成することになります。