変遷

開館当時 (1955年)

開館当時は陸上に水量80トンほどの魚類プールとウミガメ、イセエビ、マダコのオープン水槽があり、海岸に回廊を巡らせた「天然水族館」では、ペンギンやアシカなどが飼育され、マダイの群遊が人気を呼んでいました。熊野灘の多彩な魚類と、ガイド嬢の活躍は素朴な施設を十分にカバーして大きな役割を果たしました。2年後には「回遊水槽」をもつ本格的な水族館施設が完成して、伊勢志摩観光の拠点となりました。

昭和40年代(1965年頃)

天然水族館を拡張してイルカ類の飼育を開始。海女との共演やショーがおこなわれ、やがて伊勢湾を象徴するスナメリにシフトされる契機となりました。またイセエビとアワビをテーマにした海洋博物館や、10周年を記念した研究室「魚の病院」が完成して話題となるとともに施設の飛躍的な充実が図られ、愉快なアシカショーも始まり44年には400トンプールを持つ海獣飼育施設「マリンスタジアム」が完成しました。

昭和50年代 (1975年頃)

50年には昭和天皇・皇后両陛下をお迎えし、翌年には世界で初めてスナメリが誕生。
また52年にはジュゴンの飼育が開始されるなど鳥羽水族館史上での忘れ得ぬトピックスが続きました。55年にはジュゴン繁殖のための「マーメイドホール」が開館。ソビエト科学アカデミーから贈られたバイカルアザラシの飼育展示も実現しました。58年10月にアラスカよりラッコが到着。「オーシャンホール」での飼育と翌年に誕生した日本初の赤ちゃん「チャチャ」が日本中に「ラッコブーム」を起こしました。

平成6年(1994年)

平成6年3月、多くのいきものたちと人と技術を育て時代をリードしてきた35年の歴史を持つ本館はその役割を終え、代わって同年4月、ウォーターフロントの一角に新鳥羽水族館がついに完成しました。生態展示を重視した生物の進化と適応の多様性を目で見る生物科学と、観光やリゾートなどレクリエーションの概念を共存させた施設づくりは、本館時代の約4倍にスケールアップされた広い空間に実現しました。

平成24年(2012年)新鳥羽水族館開館から現在

以前より世界各地でおこなってきた調査研究は継続され、その結果平成8年にはアフリカマナティ2頭が入館。海牛類であるジュゴンとアフリカマナティの2種を飼育展示する世界で唯一の水族館となりました。また平成14年には水の回廊ゾーン(アクアプロムナード)が完成。平成16年、開館以来の累計入館者数がついに5000万人を突破、翌平成17年には開館50周年を迎えました。鳥羽水族館はいつまでも人々の知的好奇心を喚起し、生きものたちの遙かなる感動の世界へ皆様をご案内する存在であり続けます。


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